第49回 子どもの態度や言葉遣いは親の真似!? (2015年4月号)
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言葉遣いが悪い、「ありがとう」や「ごめんなさい」が言えない、文句ばかり言っているなど、子どもの態度の悪さが気になる、叱っても直らなくて困るなど、そんなことありませんか?
時々なら「子どもだし仕方ないか」と思えても、毎日のことだと腹が立ちますよね。
「ありがとうは?」などと催促しても、出てくるのがふてくされた「ありがとう」では嬉しくないし、「えー、こんなのイヤ」と文句ばかりを言われたらイライラもします。
たまたま機嫌が悪かった、ケンカ中だったなど理由あっての悪態であれば問題ないのですが、これがいつもの態度だとしたら少し問題です。
注意しても直らず、いつもそういった態度を取るのであれば、それは親や周りの大人から影響を受けての行動の場合が多い、つまり子どもは真似をしているだけの可能性が高いんです。
「ありがとう」をいつも言われている子どもは、自然と自分で「ありがとう」と言いますし、「ごめんね」と謝ってもらっている子どもは、自分から「ごめんね」と謝ることができます。
他にも「ご飯は美味しく食べましょうね」と丁寧な言葉で育てられていると「ご飯、美味しいね」というような丁寧な言葉を使います。
でも、「飯は残さず食えって言ってんだろ!」と言われて育てば「飯食うぞ~」というような言葉を覚えてしまいます。
子どもは紛れもなく親の鏡です。
あいさつをさせたければ、親がまずはあいさつをする。
丁寧な言葉を話して欲しければ、親が丁寧に話しかける。
文句を言われたくなければ、親が文句を言う姿をなるべく見せない。
このように「こうあって欲しい」態度・言葉遣いを、親が心がけるだけで、子どもの気になるところは少なからず解消しますよ。
実践してみよう!
「ありがとう」が言えない子には、まず親の方から「ありがとう」を伝えるようにしましょう。
親からの「ありがとう」を惜しみなく伝えながら、「ありがとうは?」と促すようにすると、自然と言えるようになっていきます。
NGパターン
子ども 「ママ、それ取ってー」
ママ 「はい」 とおもちゃを渡す
↓
子ども 「……」 (無言)
ママ 「ありがとうくらい言いなさいよ!」 と怒る
OKパターン
ママ 「それ取って」 と子どもに頼む
子ども 「はい!」 とコップを渡す
↓
ママ 「ありがとう! 助かったわ」 と笑顔でお礼
子ども うれしそうにニコニコ
子どもを変えようと言葉かけをしても、なかなかうまく行きません。
でも、自分の行動を変えるのはとても簡単!まずは親の方から歩み寄りましょう。
夫婦で応用 「イライラをぶつける前に歩み寄ってみよう」
人と人は親子でなくても鏡だと言います。
イライラをぶつけるとイライラが、感謝の気持ちを伝えれば「ありがとう」が返ってきます。
パパからの譲歩を待っている間に、まずは腹立ちをぐっとこらえてママから歩み寄ってみては?
オススメ本
「アスペルガーですが、妻で母で社長です。」
(アズ直子、大和出版)
アスペルガー症候群、ADDの著者が、普段の生活のしんどさや、人付き合いや社会生活で苦労した末に見つけ
た生きやすくなるためのルールが書かれた本。
約10人に1人といわれている発達障害の人との付き合い方を探るヒントにも。
(テニテオ 2015年4月号より)
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