第74回 のんびりしている子どもを気持ちよく急がせる方法 (2017年5月号)

記事本文

テニテオ,teniteo,子育て講座,2017年5月

忙しいのに子どもがのんびりしていて中々エンジンがかかならないような時、ついイライラして「早くしてよ!」などと小言を言ってしまいませんか?
そんな時、叱らなくても気持ちよく子どもに急いでもらう方法があります。

 

例えば、お出かけ前の忙しい時に、素早くトイレに行って欲しいのなら「よーし。ママと競争だよ。よーい⋮ドン!」と、こんなふうに言えば、多くの子どもは楽しそうにトイレに向かって駆け出します。ママも一緒に走る真似をして、ドタドタ足音を立てて後ろを走れば、更にスピードアップ。

 

他にも、お風呂前になかなか服を脱いでくれないような時には「どっちが早く脱げるかな?」と言った後すぐに『天国と地獄』など元気の良い曲を口で歌い始めます。運動会で流れるような景気のよい音楽を聞かされると、子どもは反射的に誰かと競争したくなるようです。さっきまでのダラダラが嘘のように動き出し、その変わり身の早さは面白いくらいですよ。

 

ポイントは、"ゲーム感覚でする事"と"ママが楽しそうな声で誘う事"です。
疲れている時には、この手の小芝居は面倒に感じますが、イライラをそのままぶつけても子どもはあまり動いてくれず、結局更にイライラする羽目に陥ります。
それなら、ほんの少し頑張って、子どもを楽しい気分にさせてスピードアップする方が、ママも子どももハッピーになれますよ。

 

ちなみに、お風呂の着替えの例のように、音楽があると子どもがノリやすいです。オススメは昔からある運動会の定番曲ですが、もちろん、思わず走り出したくなるような曲なら何でも大丈夫。また、曲の途中で「頑張れ頑張れ」、「あと一息!」などの合いの手を入れても更に盛り上がるのでぜひ試してみて下さい。

 

実践してみよう!

こんな時、どうする?

 

子どもが、「着替えたくな~い」とだらだら

 

声かけの工夫でのんびりしている子どもをノリノリにさせて動かしてみましょう。着替え以外のシーンでも使えますよ。

 

NGパターン

 

ママ 「もう! いい加減にしなさい! 寝る時間来ちゃうよ!」と叱りつける

 

子ども 「はーい」と言いつつ、動かない

 

OKパターン

 

ママ 「よーし、競争だよ! どっちが早いかな!?」とノリノリで着替え始める

 

子ども 「負けないよ!」とつられてやる気満々で着替え始める

 

自分でいろいろできるようになる2歳くらいの幼児から使える小技です。また、シチュエーションによっては小学生の子どもでもノッて来ますよ。

 

夫婦で応用 「パパにも一緒にやってもらおう」

何度かママがお手本をやって見せたら、子どもをノセる役をパパにお願いしてみましょう。
この小技でパパを操るのは難しいですが、パパが小技を使いこなせるようになれば、子どもとの仲も深まり育児が楽になるかも知れません!

 

オススメ本

「学校コワイ」
(文/よしばもこ、絵/かしだあゆみ、ASDヴィレッジ出版)

 

発達障害を持つ女の子が小学校に入学し、学校に馴染めず戸惑う姿、また乗り越える様子を描いた絵本。
彼女が何に戸惑ったのかよく分かる。発達障害の有無に関わらず、小学校入学前後の全ての親子に読んで欲しい。

 

 

 

(テニテオ 2017年5月号より)

 

テニテオ編集部の許可を得て掲載しています。無断での転載は、固くお断りします。

 

TOPへ