第78回 子どもを肯定し、受け入れる言葉をかけてあげよう (2017年9月号)

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テニテオ,teniteo,子育て講座,2017年8月

幼児期の子どもは無条件にママのことが大好きです。そのため、ママの言葉からとても大きな影響を受けています。

 

例えば、いつも「頑張ってるね」「ありがとう」「もう少しこうすると良いんじゃないかな?」と自分を受け入れ、肯定し、優しくアドバイスしてくれるママに育てられた子は、自然と「もっと頑張ろう」「もっと喜んでもらえるように
お手伝いしよう」「もっと工夫しよう」と思うようになります。
お尻を叩かれてやらされたのではなく、ごく自然とそういう気持ちになるので、自分に自信を持った、やる気のある明るい笑顔の子に成長していきます。

 

逆に「もう少し頑張りなさい」「こうしなきゃダメでしょう」と何かにつけて否定されて、「ありがとう」の言葉もかけてもらえずに育った子は、「自分はダメな子なんだ」「自分で考えても無駄になる」と感じ、色々な事に挑戦しなくなり、仮に挑戦してもすぐに諦める、自分に自信のない子になってしまいます。

 

つまり、スタート地点では同じ素質を持っていた子でも、言葉かけの違いで、成長するにつれて出来る事に大きな差が出て来てしまうという事です。
幼少期であれば、多少自信がなくても、親に「ダメダメ。こうやりなさい」と言われるままにしていても何とかなります。むしろ子どもに考えさせず親が答えを教えている分だけ、周りよりできる子だったりする場合すらあります。
ですが、長い目で見た時、自分に自信がなく、目の前の事に挑戦する気持ちの薄い子には、人生という荒波を乗り越えるのはとても難しくなります。

 

色々とできない事があるのも、子どもなら当たり前。
できるだけ、子どもを否定するのではなく、受け入れ肯定する言葉をかけて育ててあげてください。

 

実践してみよう!

こんな時、どうする?

 

「何を折ろう~」と楽しそうに折り紙をする女の子

 

NGパターン: 子どものことをつい「否定」

 

ママ 「あー、ダメダメ。そうじゃないって」とつい口も手も出る

 

子ども 「はーい」とママに手伝われる

 

  ↓ 数年後

 

成長した子ども 「どーせ、できないし」と消極的な子に

 

OKパターン: 子どもを受け入れて「肯定」

 

ママ 「頑張ってるね、後少しだね」と優しく声かけをして見守る

 

子ども 「うん!」と自分で頑張る

 

  ↓ 数年後

 

成長した子ども 「頑張ればできるよね」と積極的な子に

 

夫婦で応用 「パパにこそ肯定する言葉を!」

自分を「ダメ」という否定言葉や「こうしなよ」という命令言葉を言われると、大人は子ども以上に嫌な気持ちになるものです。逆に、自分を肯定する言葉をかけられると、穏やかな気持ちになります。
家族仲良く暮らすためにも、ぜひパパを受け入れる肯定言葉をかけてあげて下さい。

 

オススメ本

「フランス人の部屋にはゴミ箱がない」
(MIKA POSA、PHP文庫)

 

フォトグラファーである著者により、多くのフランス人家庭で見た無駄のない暮らしぶりを綺麗なフルカラー写真と共に綴られた本。
キッチンにしかゴミ箱がなく、大人の使う部屋はシンプルなインテリアなのに、子ども部屋はとにかく楽しくカラフルにする等興味深い。

 

 

 

(テニテオ 2017年9月号より)

 

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