第22回 短所を長所にひっくり返す! ~すべてをその子の良いところに~ (2013年1月)

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テニテオ,teniteo,子育て講座,2013年1月

我が子を見て、つい悪いところが気になって仕方がない、多かれ少なかれ人には短所というものがあるものだ……そう思っていませんか?

 

実は、そうした子どもの短所を簡単に消し去る方法があるんです。
短所と長所はコインの裏表のような関係です。コイン=個性だと考えて下さい。個性をどのように捉えるかで、「短所」と見るか「長所」と見るかが変わってきます。

 

例えば、あるママが「ウチの子は本当に落ち着きがない」と思っていたとしましょう。これは、裏を返せば「元気いっぱい!」ということです。
また「ウチの子は本当に言うことを聞かない」という場合は「自分の主張がしっかりある」ということになります。

 

そんなの詭弁でしょう、と思う方もいるかも知れません。
でも「うちの子は本当に内向的で……」と悩むママは、元気いっぱいの子を見て、「あんな風に誰とでも楽しく遊べたら良いのに」と、羨ましく思っているかも知れません。
何を聞いても「何でもいい」と言う子のママは「自己主張がある方が良い」と思うかも知れません。

 

「落ち着きがない子」を「大人しい子」に変えようと思っても、なかなかできません。だって個性なんですもん。
何を言っても変わらない個性を「短所」と捉えていたのでは、ママも子どもも大変。

 

個性を「ダメなところ」と言われ続けると、子どもの自己肯定感も下がってしまいます。
ぜひ「短所」を「長所」だと捉えてあげて下さい。
そうすれば、「もう、いい加減静かにしなさい!」というイライラした声が「もう、仕方ないわねぇ」という優しい諦めの声に変わるかも知れませんよ?

 

子どもの短所を見つけたら「これを長所に置き換えたら、どんな言葉になるだろう?」と、自分の心に問いかけてみて下さいね。

 

実践してみよう!

短所と長所は、こんなふうに置き換えることができます。

 

持って生まれた個性は、変えようとしても変えられません。
例えば、「元気いっぱい」と「穏やか」は両立しない個性です。どちらであっても、その子の長所として捉えてああてげ下さいね。

 

ケース1 いつも走り回ってる

 

ママ「うちの子は、本当に『落ち着きがない』んだから」

 

 ↓ 長所に置き換える

 

ママ「うちの子は、本当に『元気いっぱい』ね」

 

※公共の場で走り回ってしまう場合は、「忍者ごっこだよ~」など、楽しく静かにできるように声かけをしてみるといいですよ。

 

ケース2 モジモジ大人しい

 

ママ「うちの子は、本当に『内向的』だわ」

 

 ↓ 長所に置き換える

 

ママ「うちの子は、本当に『おっとりしてる』わね」

 

夫婦で応用 「パパの短所も長所にひっくり返そう」

パパの悪いところ、目に付きませんか?
「だらしない」は「おおらか」、「神経質」は「几帳面」など、パパの短所も長所として捉えてあげて下さい。
でも「育児しない」は個性ではなく行動面での欠点です。
ぜひ、育児には参加してもらいましょう。

 

 

オススメ本

「おむつのとれる子、とれない子 排泄のしくみとおしっこトレーニング」
(末松たか子 著、大月書店)

 

おしっこ・うんちがどのように作られ、排泄されるかの仕組みから、夜尿症などの病的なおねしょについても詳しく書かれています。
また、Q&A、おむつかぶれについても言及しており、読み応えがあります。

 

 

 

(テニテオ 2013年1月号より)

 

テニテオ編集部の許可を得て掲載しています。無断での転載は、固くお断りします。

 

本田から一言

 

講座などをやると、一人くらいは「うちの子、散らかして、全然片付けないんです」などと、行動面の短所を上げる方がいます。そうすると、どんなに考えても、「片付けないことが良いことだとは思えない」となるんですね。

 

このような時は、行動をブレイクダウンして性格まで落とし込まなければ、長所にはできません。例えば、片付けない元になる性格が「大雑把」だったとします。そうすると、これは「大らか」と言い換えることで長所と捉えることができます。

 

ただ、幾ら大らかだからと言って、もちろん、片付けなくても良いという訳ではないのが、難しいですね。「大らかなのは○○くんの良いところだけど、お片づけはしましょうね」というように、本人の長所を認めつつ、必要なことはしてもらえるように声かけできると良いなと思います。

 

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