第35回 子どもがぐずった時、どうしてる? ~ケース別ぐずった時の対処法~ (2014年2月号)
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子どもがぐずって困ったことって、ありませんか?
今回はそんな時の対象法をケース別で説明します。
1つ目は“眠い時、お腹が空いた時”。
こんな時は何を言っても通じません! 諦めて、できるだけ早く寝かせる、何か食べさせるのが一番です。
次は“何か買って欲しくてお店で駄々をこねるような時”。
このケースは、一にも二にも折れないこと。
最初に「買わないわよ!」と念押ししておいても、目の前に欲しい物を見たら「買って~!」と言いたくなるのが、子どもです。そこで、もし人目を気にして「今日だけよ!」などと買ってしまうと、子どもは、駄々をこねればママは買ってくれると学習してしまいます。
ちなみに、我が家の3人の子どもはパパが甘いことを良く知っていて、しょっちゅう駄々をこねては何か買ってもらって来ます。
何年か前、私との買い物で同じように駄々をこねた子がいました。ひっくり返って「買って~!」と言う2~3歳の子に「ねえ、どんなに駄々こねても、ママが買わないって知ってるよね?」と冷静に伝えると、アッという顔をしてうなずき、照れくさそうに起き上りました。
子どもって、実はとても賢くて、無駄な努力はしないんですよ。
最後は“予防接種の時”。
大切なのは、前もって「病気にならないためにする」「痛いけどすぐ終わる」と伝える事。そしてママが動揺せず笑顔でいる事。
優しい笑顔で「大丈夫。すぐ終わるよ。チクリと少し痛いけど、〇〇ちゃんの身体が病気にならないようにする大事な駐車だから頑張ろうね!」と伝えて下さい。
小さい子なら、駐車の針が刺さる瞬間に「せーの! アーンパーンマーン!」などと言うと、子どもが「え? なになに?」と思っている間に終わってしまうので、ぐずりません。
割と効くので、ぜひ試してみて下さいね。
実践してみよう!
お店での子どもの駄々をやめさせるには、「やっても無駄」と子どもが感じるまで「買わないよ」と伝えることが大切です。
忍耐強く伝えましょう。
こんな時、どうする……?
子ども 「ママー! 買って買って~!」 とひっくり返って駄々をこねている。
NGパターン
ママ 「もう、仕方ないわね! 今日だけよ!」 と買ってしまう
子どもの気持ち 『こうすれば買ってもらえるんだ』 とにんまり
OKパターン
ママ 「何を言っても、買わないわよ」 と冷静にひっくり返って駄々をこねる子に宣言
子どもの気持ち 『やっても無駄か……』 と諦める
今まで子どもの言いなりになって買っていた場合、「もう少し駄々をこねれば…!」と駄々っ子がひどくなります。だけど、そこで折れたら元の木阿弥です。
「何をしても買わないよ」と冷静に伝え続けて下さい。
最初のうちは子どもを抱きかかえて帰るなど苦労もありますが、数回もすれば「何を言っても無駄」と学習し、駄々もこねなくなりますよ。
夫婦で応用 パパも「やらなくていい」って学習してる?
何を言っても育児も家事もやってくれないパパっていますよね。言ってもやってくれないと諦めて、結局ママがやっていませんか?
もしかしたら、パパは「放っておけば、ママがやってくれる」と学習しているかも?
たまには、子どもをパパに押し付けて外出してしまうのも良いかも知れません。それで開眼するパパも多いですよ。
オススメ本
「ママはキャリアウーマン」
(神奈川のりこ、ぶんか社)
シングルマザーのママと保育園児(4歳)の息子のほのぼの四コマ漫画。
仕事はできるのに意外と抜けているママ、しっかり者だけどパパが大好きな息子のちょっとした日常が、ほんわか描かれている。
クスリと笑えて、ほのぼのできる一冊です。
(テニテオ 2014年2月号より)
テニテオ編集部の許可を得て掲載しています。無断での転載は、固くお断りします。
本田より一言
幼児期の子どもの価値観のほとんどは、親、特に普段一緒にいるママからから受け継がれます。ママが大丈夫だと言ったら大丈夫、ママが怖いと思ったら怖いと感じます。
もちろん、ママが大丈夫だと言っても、怖いものは怖いのですが、それでも、ドーンと構えて「大丈夫大丈夫。何があってもママが付いてるよ」と笑顔で背中を押されるのと、ぶるぶる震えながら、「だ、大丈夫だよ。きっと大丈夫。でも、怖いよね。ママも怖いよ」と青い顔したママに背中を押されるのでは、子どもの気持ちは全く違ってきます。
例えば、初めての保育園で、「嫌だよね、嫌だよね。ママも〇〇くんと離れたくないよ~」と言って送り出すのと、「きっと楽しいよー。新しいおもちゃ、いっぱいあるよ。お友だちや先生と美味しい給食やおやつも食べておいでね」と言って送り出すのでは、子どもが保育園になじむまでの時間が変わるわけです。
怖いこと、嫌なことを、そのまま伝えてしまうのではなく、そこは敢えて、子どもが気持ちよく乗り越えられるように、ママの不安や恐怖は「これはこの子に大切なこと」「これも良い経験」という気持ちに置き換えてから伝えてあげましょう。
本当は嫌なことなんだけど……と思いながら、嘘の気持ちを言うのではなく、ママも気持ちを切り替えてから伝えるのがベストです。(子どもはママの気持ちに敏感なので、嘘はすぐにバレてしまうため)