第47回 挨拶ができないのは「恥ずかしい」という感情を覚えたから (2015年2月号)
記事本文
生まれて数ヶ月の赤ちゃんの頃は誰にでもニコニコ笑いかけていたのに、気がつくとたまに会うおじいちゃんやおばあちゃんに大泣きするようになって困ってしまった…これが人見知りです。
祖父母以外でも、慣れない人には泣いてしまうのでママとしては大変です。
ただ、これは人を見分けられるようになったという、子どもの成長の証だと周りも知っているので、誰もが「あらあら、人見知りが始まったのね」と暖かく見守ってくれます。
ところで、人見知りは赤ちゃんの時だけではありません。
少し大きくなって3歳の時には元気に挨拶ができていたのに、4歳になった途端、もじもじしてママの後ろに隠れてしまうようになった…そんな事もよくあります。
世界は自分を中心に回っていると思っていた幼い子どもが、周りを意識し始めた瞬間です。
「おはようって言ったら、どう思われるかな?」「変な子って思われないかな?」など、そんな事を心配した子どもは、元気いっぱい大きな声で挨拶するのが恥ずかしくなり、ママの後ろに隠れるようになります。
ママからしてみれば「前みたいに元気に挨拶してよ!」と思うかもしれませんが、これも成長の一つです。
周りと自分の置かれた状況を見比べて、どんな行動を起こせば良いのか戸惑っているだけ。
挨拶できない子どもに焦って叱ったりすることなく暖かく見守ってあげましょう。
子育ての経験者、年配女性などは、子どものこのような行動も良く分かっています。挨拶ができなくても、あまり気にする必要はありません。
笑顔でママだけが挨拶しながら、もじもじ期が終わるまでは「挨拶できたら気持ちいいよね」など笑顔で優しく子どもに伝えてあげましょう。
そして、挨拶ができた時には、ぜひ手放しで褒めてあげてください。
実践してみよう!
挨拶は人と人をつなぐとても大切なものです。
ママやパパがお手本を見せ、優しく、そうするのが一番良い事なんだよと伝えながら、子どもが自主的に挨拶をし始めるのを待ちましょう。
こんな時、どうする?
上手にあいさつができなかった時
NGパターン
ママ 「もう! 挨拶しなさい!」
子ども 「……でもぉ」
↓ 後から
ママ 「まったく、恥ずかしいんだから!」
子ども 半べそ
OKパターン
ママ 「おはようございます! すみません。恥ずかしがり屋で」 とママが笑顔であいさつ
子ども ママの後ろに隠れて恥ずかしそうにしてる
↓ 後から
ママ 「挨拶って気持ちいいよね。この次はできたら良いね」 と笑顔で伝える
子ども 「うん」 と笑顔で答える
発達段階の一つなので、すぐにできるようにならなくても心配ありません。
叱って挨拶嫌いにさせるより、お手本を見せつつ挨拶の大切さを繰り返し伝えてあげましょう。
夫婦で応用 「夫婦でも挨拶しあいましょう」
パパと挨拶していますか?
「おはよう」「いってらっしゃい」「おかえり」「お疲れさま」「いただきます」など挨拶もいろいろ。
親しき仲にこそ礼儀あり! 良好な夫婦関係を保つためにも日々挨拶を交わしましょう。
パパとママが気持ちよく挨拶を交わすと、子どもにもとても良い影響がありますよ。
オススメ本
「短所大辞典」
(アチーブメント出版、児玉陽子)
「騒がしい」という短所を引くと「サービス精神旺盛なムードメーカー」に変わるなど、短所を良いところに変換してしまう本。
対人関係のポイントやその短所を持った人との付き合い方なども書かれている。色んな人の短所を当てはめて読むと面白い。
(テニテオ 2015年2月号より)
テニテオ編集部の許可を得て掲載しています。無断での転載は、固くお断りします。