第77回 叱る前にやりたかった気持ちを認めてあげよう! (2017年8月号)

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テニテオ,teniteo,子育て講座,2017年8月

小さな子どもは、ミミズをポケットに入れて持って帰って来たとか、窓に油性ペンで絵を描いてしまったとか、親が「なんでそんな事を!?」と驚くような事をしでかしたりします。
そんな時、どうしますか?

 

してはいけない事をしたのなら、もちろん叱っても良いのですが、叱る前にちょっと立ち止まって、何故そんな事をしたのかを考えてみて下さい。多くの場合、親が困る子どもの無邪気な行動は、好奇心や、ただ楽しい気持ちからきている
ものです。そんな時に頭ごなしに叱ってしまうと、子どもの楽しい気持ちはシュンとしぼんでしまいます。

 

悪いことをしたのだから当然だと思うかも知れませんが、子どもに悪気はありません。そして「こうしたら、どうなるのかな?」という好奇心だったり、ワクワク楽しみながら何かをする気持ちは、将来的には学習意欲、また研究者やクリ
イターの持つ探究心や感性に繋がります。
幼い頃は誰もが持っている、そんなキラキラした気持ちを大切にしてあげましょう。

 

難しく考える必要はありません。叱る前に一言、笑顔で子どもの気持ちを認めてあげるだけです。
「ミミズ、持てるなんて、すごいね」「窓に絵を描くのは楽しかった?」のような感じです。そして、気持ちを受け止めた後に「でも、ミミズさんはお外で暮らすのが幸せだから、土に帰してあげようね」「でも、窓はお絵描きの場所じゃないよ。絵は紙に描いてね」のように、何故ダメかを教えた上で、して欲しいことを伝えます。

 

自分の気持ちを分かってくれたママが、何故ダメかを優しく説明してくれた上で、どうして欲しいか伝えれば、かなり幼い子どもでも、ママが何を伝えたいのかすんなり理解してくれますよ。ぜひお試し下さい。

 

実践してみよう!

こんな時、どうする?

 

ふと気が付くと、4~5歳の子どもが窓ガラスに楽しそうに絵を描いている。

 

NGパターン

 

ママ 「キャー! 何やってるの!? やめてよ~!」と頭ごなしに怒る

 

子ども 「ご、ごめんなさい!」

 

OKパターン

 

ママ 「楽しかった?」と穏やかに聞く

 

子ども 「うん!」

 

ママ 「でも、窓に絵を描いちゃダメだよね? 絵は紙に描こうね」

 

子ども 「うん。ごめんね」

好奇心や楽しい気持ちからとは言っても、やっていけない事をした時は、子どもにも責任を取らせましょう。
このケースでは「もうやっちゃダメよ」など話しながら、窓に描いた絵を一緒に消させる等がおすすめ。

 

夫婦で応用 「パパのやることも認めてあげよう」

首すわり前の赤ちゃんを高い高いしようとするなど、パパも信じられない事をしでかすことがあります。
そんな時も「喜ぶと思ったんだよね?」と気持ちは認めた上で「でも、まだ早いよ。危険だから首が据わってからね」と伝えると、より深く反省してくれますよ。

 

オススメ本

「がんで余命ゼロと言われた私の死なない食事」
(神尾哲男、幻冬舎)

 

生きているのが不思議なほどの末期癌の宣告後、自ら工夫した食事法で14年間生きたフレンチシェフの書い
た本。
地産地消や雑食の勧め、調味料の選び方など和食中心で身体に良い、日々の食事についてのヒントがふんだんに盛り込まれています。

 

 

 

(テニテオ 2017年8月号より)

 

テニテオ編集部の許可を得て掲載しています。無断での転載は、固くお断りします。

 

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