第86回 子どもの成長を期待し、穏やかに見守りながら育てよう! (2018年5月号) 最終回

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テニテオ,teniteo,子育て講座,2017年8月

子育てで大切な事は何でしょう?

 

たくさんあるのですが、私は中でも、

 

① ありのままを受け入れる
② 可能性を信じる
③ 期待していると伝える
④ じっと待つ

 

この4つが何より大切だと思っています。

 

他の子より成長が遅くても、ちょっとくらいヤンチャでも、それが個性だと親から受け入れ「いつかできるようになる」とその子の可能性を信じてあげれば、「これでいいんだ」と自信を持って自分のペースで成長する事ができます。
これだけでも、子どもは日々幸福感を感じ、自己肯定感は高くなります。

 

更にプラスして、「あなたならきっとできるよ」と期待している事を伝えてあげると、子どもは大好きなママの期待が嬉しくて、「頑張ってみようかな?」と思い、その気持ちが子どもの行動に繋がり、成長スピードが早まります。

 

ポイントは、あくまで、子どものありのままを受け入れ、可能性を信じた後で、期待していることを伝える事です。
例えば、子どもが上手に絵本を読めない事を心の中でダメだと思い、この子には無理だと思っているのに「きっとできるわ」と伝えたとしても、子どもにはママの本音がちゃんと伝わってしまいます。
この場合「きっとできる」と言えば言うほど「どうせできないだろうけど、とにかく頑張れ」と言っているようなものなので、子どもの自己肯定感はどんどん下がってしまうのです。

 

最後の「待つ」も大変です。
子どもは中々親の思った通りには成長してくれません。つい「なんで?」と思ったり、よその子と比べて焦ったりしますが、そんな時こそ平常心。
慌てなくても、子どもの人生は始まったばかり。この子のペースで成長するから大丈夫と信じて、穏やかな気持ちでじっと待ちましょう。

 

実践してみよう!

こんな時、どうする?

 

子ども 「あ…か…? もう!」

 

子どもが本を読もうとするけど、上手く読めずにいる。

 

NGパターン

 

「どうして、できないの?」「もしかして、うちの子おバカ!?」など、できない部分を見てしまう。

 

ママ (どうして?)

 

ママ 「あなたならできるって! ほら、『あ・か・い』」と厳しく教え込もうとする

 

子ども 「そうかな…」とママの言葉を信じられないでいる

 

OKパターン

 

「ふふ。まだ拙いわね~」「きっと、じき上手になるわ」と今を受け入れている。

 

ママ (大丈夫よ!)

 

ママ 「すぐ上手に読めるようになるわ」と冷静に優しく伝える

 

子ども 「うん」と、読めないなりに真剣に読もうとする

 

子ども自身もできるようになりたいと強く願っているような時に、期待している事を伝えてあげると効果的です。
できない事を気にしていない時は見守るだけで大丈夫。

 

夫婦で応用 「「期待には応えられないな」にならないように」

大人でも成長を期待されるのは嬉しいものですが、パパ相手だと「成長」ではなく、「家事・育児のあれこれをやってくれるのを期待する」になりがち。そういう時は期待して待つより、しっかり「やって」と伝えた方が効果的かもしれません。

 

オススメ本

「漫画 君たちはどう生きるか」
(漫画 芳賀翔一、原作 吉野源三郎、マガジンハウス)

 

人として何を考えどのように生きていくかを問いかけられる名著。
主人公の少年とおじさんとのやりとり・手紙で構成される。親として熟読しておき、子どもが高学年~中学生の頃に勧めて、ぜひ読ませ、語り合いたい。

 

 

 

(テニテオ 2018年5月号より)

 

テニテオ編集部の許可を得て掲載しています。無断での転載は、固くお断りします。

 

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