第7回 ママが意志を貫けば子どもは従う ~子どもは無駄な労力は使わない現実主義~ (2011年11月)

記事本文

テニテオ,teniteo,子育て講座,2011年11月

「ダメと言っても聞いてくれない」ってこと、ありませんか? お店でひっくり返って大騒ぎしたり、夜なのに外に散歩に行くとごねたり……。
もちろん、ママが何を言っても本当にダメな時はあります。お腹が空いている時と眠い時の子どもには逆らっても無駄だと、私も思っています。

 

だけど実は大抵の場合、ママが少し態度を変えるだけで、子どもは驚くほど素直に言うことを聞くようになるんですよ。
子どもって、ものすごく賢くて、ママが「ゴネたら、言うこと聞いてくれる」ってことをちゃんと分かっているんです。

 

例えば「これ買って!」と大騒ぎしている時、「今日は買いません」ときっぱり言って、しばらく見物してみてください。そのまま、行ってしまうふりをしても良いかも知れません。ちょっと恥ずかしいかも知れませんが、本当にママが買ってくれないと分かったら、子どもはピタリと騒ぐのをやめます。
買ってくれないのに大騒ぎしても、疲れるだけだってちゃんと分かっています。これまで、ずっと同じように騒いでは買ってもらっていた子どもは、最初の数回は大騒ぎするかもしれません。「もう少し頑張ったら買ってもらえるかも!?」と思ったらこその行動です。そこで折れてはダメですよ。

 

「これからは、ママが買わないって言ったら本当に買わないのよ」としっかり伝えた上で、実際に本当に買わないことが数回続けば、子どもはちゃんと悟ります。そして、「こんな疲れることは、もうやめよう」と二度とゴネなくなりますよ。仮にゴネた時も「そんなことやってもママが買わないって知ってるよね?」と言うと、照れくさそうな顔をして「うん」と起き上がってくれたりします。
面白いので、ぜひ試してみてくださいね。

 

実践してみよう!

こんなとき、どうする?
ご飯前なのに、子どもがご飯には手をつけず「リンゴちょうだい!」と大騒ぎ。

 

NGパターン

 

ママが子どもの言うことばかり聞いていると、ゴネれば言うことを聞いてくれると学習してしまいます。
「ダメなものはダメ!」という姿勢を貫きましょう。

 

ママ「もう…。りんご食べたら、ご飯食べるのよ」

 

 ↓ と、りんごを食べさせたのに、結局食べず…

 

ママ「リンゴ食べたら、ご飯も食べるって言ったじゃない!」

 

OKパターン

 

子どもはママが本気で言っていると分かったら、無駄な抵抗はしません。
ママの言うことをきちんと守れたら、しっかりと褒めてあげましょう。

 

ママ「リンゴはご飯を食べてからね!」

 

 ↓ ご飯を食べた後には…

 

ママ「よく食べたわね。はい、デザート」

 

夫婦で応用 「ムリヤリでも、やらせてみる!?」

育児を手伝ってくれないパパ。
できないできないとばかり言うようなら、「仕方ない」と諦めず、強硬手段です。
「じゃ、今日一日お願いね」と子どもを渡して、サッサと外出してしまっては?
ママがいなきゃ、やるしかない。文句を言いつつも面倒見てくれるかも?

 

オススメ本

「0~4歳 わが子の発達に合わせた1日30分間「語りかけ」育児」
(サリー・ウォード 著、小学館)

 

イギリスの言語治療士の第一人者の書いた子育ての本。
子どもの言葉やコミュニケーション能力などの発達を促すために、どのような語りかけをすれば良いのかが書かれている。
親による語りかけが子どもの発達のために、どれほど大切かがよく分かる一冊です。

 

 

 

(テニテオ 2011年11月号より)

 

テニテオ編集部の許可を得て掲載しています。無断での転載は、固くお断りします。

 

本田から一言

 

我が家の子どもたち、パパには駄々をこねますが、私(ママ)には駄々をこねません。だって、ひっくり返って泣いたって、絶対に買ってくれないと知っているんですもの。そんな無駄な体力は使わないんです。
真ん中の子が2歳の頃のある日、地面にひっくり返って「だって欲しいんだも~ん!」と泣きました。私は、隣にしゃがんで言いました。「ねえ、やっちゃん。そんなことしても、ママが絶対に買わないって知ってるよね?」、冷静にそう言うと、スッと真顔になった2歳の息子は、えへっと笑って頷き、立ち上がりました。
もしもパパが私と同じように、絶対に買わないと貫き通せば、子どもたちも駄々をこねたりはしなくなるはずです。

 

TOPへ