第26回 子どもをギュッと抱きしめて育てよう (2013年5月号)

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テニテオ,teniteo,子育て講座,2013年5月

普段から、子どもを抱きしめてあげていますか?

 

ママにギュッと抱きしめられた時、子どもは本当に嬉しそうな顔をしますよね。どんな子でも、ママのギュッは大好きです。

 

子どものヤンチャに、あまりに腹が立って、つい手が出てしまう。そんなこともあるかもしれません。そんな時は、子どもの寝顔に「ごめんね」と謝るのではなく、怒りが静まってからでいいので、子どもをギュッと抱きしめて「さっきは、ごめんね」と言ってみましょう。
きっと「いいよ」という優しい言葉が返ってきますよ。

 

また、子どもが何か素敵なことをしてくれた時の「ありがとう」も、同じようにギュッと抱きしめながら言ってみて下さい。
抱きしめながら、笑顔で伝える「ありがとう」はひと味違います。
小さい子だったら無条件で大喜び! 子どももママに抱きついてくれるかも知れません。
少し大きな子なら、照れて、ママから逃れようとするかもしれません。でも、よーくその表情を見てみると、きっと、照れくさそうな顔の中に、嬉しい気持ちを見つけられますよ。

 

もし、これがハグが当たり前のアメリカなら、大人になっても子どもを気軽に抱きしめられると思います。日本でも、そうした家庭もあるかもしれませんね。
でも、きっと多くの家庭では、ママがしたいように子どもを思う存分抱きしめられるのは、今、この時期だけです。
男の子は異性ですから、頑張っても小学校まででしょうし、女の子は同姓だけど、たぶん思春期前まで。

 

そんな子どもへのオススメの抱きしめ方は、幼児くらいの年齢だったら、対面抱っこです。向かい合わせになって、膝の上に子どもを乗せて、ギュッ!と。ぜひ「大好きよ」などの言葉を添えて、子どもとの絆を深めて下さいね。子どもの自己肯定感もグッと高まりますよ。

 

実践してみよう!

抱きしめて「ありがとう」、抱きしめて「ごめんね」。
いつでも「言葉+抱きしめる」をしてみるようにしましょう。
それだけで、ママの気持ちが子どもに10倍伝わりやすくなりますよ!

 

子どもが「ママのお顔かいたよ!」と見せに来た時

 

NGパターン

 

他ごとをしながら、「ありがとうね~」

 

   ↓ 子どもの気持ちは…

 

ちょっとガッカリ

 

OKパターン

 

ギュッと抱きしめて、「ありがとう!」

 

   ↓ 子どもの気持ちは…

 

書いてよかった、喜んでくれて嬉しいなど、幸せいっぱい

 

夫婦で応用 「パパもたまには男性として見てみよう」

婚約、新婚時代は仲良しだった二人も、子どもが出来てからは父と母。それも仕方ありません。
でも、たまには、パパにもギュッと抱きついてみたり、「愛してる」と伝えてみたりしてみませんか?
そんなちょっとしたことが、夫婦仲をグッとよくしてくれますよ!

 

オススメ本

「この人と結婚していいの?」
(石井希尚 著、新潮文庫)

 

結婚前に男女がお互いの特性を知っておきましょうという内容の本。
男性の思考の特性や、女性の月経前症候群にまで言及し、夫婦仲を良くする秘訣がケーススタディを交えて、分かりやすく書かれています。

 

 

 

(テニテオ 2013年5月号より)

 

テニテオ編集部の許可を得て掲載しています。無断での転載は、固くお断りします。

 

本田より一言

 

人は、視覚、聴覚、身体感覚(触覚、嗅覚、味覚)でものごとを感じ取ります。
「ありがとう」や「大好き」などの言葉は、子どもの聴覚に訴えかけます。
もしもその時、満面の笑顔を見せていたら、子どもは視覚からも「ありがとう」や「大好き」の気持ちを受け取ります。

 

今回テーマにした「ギュッと抱きしめる」は、子どもの身体感覚に親の気持ちを届けます。
シチュエーションにもよりますが、もし笑顔のない「大好き」という言葉をもらったとしたら、「大好きって、本当かな?」って感じませんか? 他ごとしながら笑顔で言ってくれる「ありがとう」より、抱きしめながら笑顔で言ってくれる「ありがとう」の方が嬉しい感じがしませんか?

 

忙しい毎日の中で、いつも、子どもの五感に訴えようと考えるのは、難しいかも知れません。
それでも、できたら一日に一回、抱きしめて、笑顔で、「大好き」「ありがとう」「愛してる」などの言葉を伝えてあげませんか?
本当に嬉しそうにしてくれる子どもを見ると、親である自分も癒されますよ。

 

 

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