第23回 子どもに伝えたい大切な言葉 ~笑顔で「ありがとう」~ (2013年2月)

記事本文

テニテオ,teniteo,子育て講座,2013年2月

子どもに「ありがとう」と言っていますか?
「ありがとう」は、子どもの心を育む大切な言葉です。どんな時でもいいんです。ぜひ言ってあげて下さい。

 

例えば、夕飯の時にお箸を配ってくれたら「ありがとう」。
ママが風邪を引いたときに心配してくれたら「ありがとう」。
赤ちゃんだったら、私のところに生れてきてくれて「ありがとう」。
こんな感じです。

 

誰かに何かをしてあげたとき「ごめんね、手伝わせちゃって」と言われるより「手伝ってくれて、ありがとう」と言われる方が嬉しいですよね。
「ありがとう」という言葉には「あなたがいてくれたから助かった」、「あなたのおかげで幸せになれた」という、とても肯定的なメッセージが込められています。
だからママが想像するよりずっと、子どもを幸せにしてくれるんですよ。

 

例えば「どうも」とか「すみませんね~」と言っているよりも「ありがとう!」と言っている方が、ママだって心がぽかぽか幸せになりますよね。ママも子どもも元気になれる言葉なので、ちょっとした事にでも、どんどん使っていきましょう。

 

「大好きなママの力になれたんだ!」、「自分が頑張ったら、ママが喜んでくれた!」。
自分のしたことで誰かが喜んでくれて、お礼まで言ってもらえる。これは、とても素敵な経験ですよね。

 

そして、この「ありがとう」と言われる快感はクセになります。子どもは、次も「ありがとう」を言ってもらえるように、頑張ろうとします。
子どもをコントロールするために使ってはいけませんが、育児に疲れて「もうやってらんないわ!」と思っている人ほど、試しに「ありがとう」って言ってみて下さい。

 

もしかしたら、何かが変わるかも知れませんよ?

 

実践してみよう!

「ありがとう」は自己肯定感を育む言葉です。
ちょっとした事にでも、どんどん笑顔で「ありがとう」と言ってあげて下さい。

 

ケース1

 

ベビーベッドですやすや眠る赤ちゃんを見守りながら…

 

ママ「今日も1日、元気でいてくれて、ありがとう」

 

ケース2

 

着替えの時、子どもが片足を上げて、ズボンを脱ぎやすくしてくれた。

 

ママ「あら、上手にできたね。ありがとう!」

 

夫婦で応用 「パパにもぜひ「ありがとう」を」

子育ては本当に大変。「もうっ、私にばかり押しつけて!」と思わず言いたくなりますが、そこはぐっと堪えて、パパにも「ありがとう」を言ってみて下さい。
子どもの世話をしてくれた時のタイミングの良い「ありがとう」で、その後の育児参加が増える可能性大ですよ。

 

オススメ本

「うまれてきてくれて ありがとう」
(文・にしもとよう、絵・黒井健、童心社)

 

「うまれてきてくれてありがとう」と言う言葉が繰り返される、とても可愛い絵の温かい絵本。読んでもらった子どもも、読んでいるママも心がぽかぽかして来ます。
疲れた時も元気な時も、手に取りたい一冊です。

 

 

 

(テニテオ 2013年2月号より)

 

テニテオ編集部の許可を得て掲載しています。無断での転載は、固くお断りします。

 

本田から一言

 

身内の恥をさらすようで恐縮ですが、我が夫は「ありがとう」が言えない人です。子どもの頃に「ありがとう」を言うしつけをされなかったのか、照れくさくて言えないようです。感謝の気持ちがない訳ではないだろうと分かっていても、何をやっても「ありがとう」がないと、だんだん心が疲れてきます。

 

反動で、子どもたちには「ありがとう」がすんなり口から飛び出すように、かなりしっかりたたき込みました。何かやってあげた後には、笑顔でにっこり「ママに何か言うことは?」と催促。よその人にお世話になった時も、「ありがとうは?」と促しています。

 

「ありがとう」と言われた相手は、ほぼ例外なく笑顔を返してくれます。それは子どもでも心地が良いみたいで、今ではどの子も、あまりためらうことなく「ありがとう」が言えるようになりました。

 

TOPへ