第32回 ママ友の前で我が子を褒める ~相手の子どもも一緒に褒めよう! (2013年11月号)

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テニテオ,teniteo,子育て講座,2013年11月

しっかり子どもを褒めていますか?
褒めれば褒めただけ自己肯定感が育つので、ぜひ褒めてあげてくださいね。

 

私は幸いなことに、褒められて育った子どもでした。叱る時は厳しいですが、基本的に褒めてくれる母でした。
そんな母が唯一褒めてくれない場が、母親同士の会話の中だったんです。例えば「お手伝いをたくさんして、本当に偉いわね~」とよそのママが褒めてくれた時、母は、大抵「いえいえ、そんなことないですよ。この前なんて……」と私をけなす言葉を続けます。「いつも“お手伝いありがとう!”と褒めてくれているのに!」と、本当にガッカリしたものです。

 

そんな経験から、子どもを産んだ時、絶対に人前でも褒めてあげるんだ! と強く決意しました。なのに、いざその場になると、私も「いえいえ、そんなことないですよ」と言ってしまったんです!
なぜ、そんな事になってしまったのでしょう?
実は、多くのママは、よその子を褒める時に「うちの子は全然ダメなのに」という前提で、よその子を褒めます。そのため、その場で我が子を褒めると、まるで褒めてくれた相手の子どもを「ダメ」と言っているような錯覚に陥ります。だから、つい可愛い我が子をけなすような言葉を言ってしまうんですね。

 

これに気づいてからは、褒められたら素直に「ありがとうございます。そうなんですよ、うちの子、とても〇〇で」と我が子を褒める事にしました。
そして続けて「でもAちゃんも、とっても□□でステキですよね」と相手の子どもの良いところを褒めるようになりました。
それからは、ほとんどの場合、お互いの子を褒めあって、ほのぼのできるようになりました。
我が子を褒められて悪い気になるママはいないですから、ぜひ一度、試してみてくださいね。

 

実践してみよう!

相手の子とまったく違う我が子の良いところを思い出して、しっかり褒めてあげましょう。
褒めた後に、うっかり「うちの子なんて……」と我が子をけなさないように気をつけましょう。

 

こんな時、どうする……?

 

お友だちのママ 「運動神経が良くて羨ましいわ~。うちは全然ダメで……」

 

NGパターン

 

ママ 「そんなことないですよ~。
    この前も鉄棒から落っこちて怪我しちゃって~」

 

  ↓

 

どちらの子どもも、ちょっとしょんぼり

 

 

OKパターン

 

ママ 「ありがとう~。身体を動かすのが好きみたいで!
    〇〇くんも面倒見が良くて優しいですよね」

 

  ↓

 

どちらの子どももニコニコ笑顔

 

夫婦で応用 「外でこそパパを褒めてあげよう!」

パパ自慢してますか?
子育てに関しては、ママの方が一枚上手なので、つい文句を言いがちですが、共通の知り合いの前では、ぜひ褒めてあげてください。
妻が自分を自慢してくれる姿を見たら、嬉しさできっと、パパ力もアップしちゃいますよ!

 

オススメ本

「いじめの構造を破壊せよ」
(向山洋一、明治図書)

 

いじめをどのようになくすかについて書かれた本。
すべてのいじめは教師の責任であり、教師だけがいじめをなくせるということが本書を読むと、よく分かる。
教室で何が起こっているか、いじめの撲滅には何が必要かを知るには最適な本。

 

 

 

(テニテオ 2013年11月号より)

 

テニテオ編集部の許可を得て掲載しています。無断での転載は、固くお断りします。

 

本田より一言

 

この褒められたら謙遜するというのは、奥ゆかしいという言葉でも表される日本の文化とも言えますよね。自分の事であれば、どれだけ謙遜しても大丈夫です。心の底で「ふふ、本当に私ってスゴイのよ。でも、そうは言えないわよね~」なんて思っているのであれば、どれだけ謙遜しても、自尊心は傷つきません。

 

だけど、子どもには、ママが心の中では「そうなのよ! うちの子、スゴイでしょう?」なんて、実は我が子を自慢に思っているなんて分かりません。そして、当然のように、子どもはママに貶されたらショックを受けます。

 

そのため、子どもを褒められた時はちょっとばかり気恥ずかしかったとしても、謙遜せず、素直に「そうなのよ」と認めて誉め言葉を受け入れてあげましょう。きっと、ママが照れくさそうに自分を自慢してくれたら、子どもの心は嬉しくてほっこりあたたまりますよ。

 

 

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