第56回 結果ではなく過程を褒めてあげよう! (2015年11月号)

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テニテオ,teniteo,子育て講座,2015年11月

“子どもを褒めて育てましょう”と、最近は色んなところでこの言葉を聞きます。同時に、どこを褒めたら良いのか分からないというママの悩みもよく聞きます。

 

「おっぱい上手に飲めてすごいね」「上手にパチパチできてすごいね」など、こんな風に、どんな事でも褒めるネタにできる赤ちゃんの頃は、あまり困りませんが、自己主張が激しいけど、まだ出来ることが少ない2~3歳児、やんちゃも激しい4~5歳児になると、たまになら褒められるけど毎日はとてもムリと思うママも多い
でしょう。
そんな時は結果ではなく過程を褒めるようにしてみて下さい。

 

例えば、1人で靴下を履こうとして上手くできなかったとします。頑張ったけど上手く履けなかったので、子どもは失敗したと思って落ち込んでいたり癇癪を起こすこともあり、ここで褒めるのは一見難しく感じられます。だけど、毎日繰り返していれば、少しずつ上手になってきているはず。なので、その「少し」を見つけて、「すごいじゃない!昨日よりたくさん上げられたね!」などと褒めてあげるのがオススメ。

 

ついでに「あと少しで1人で履けるようになりそうだね!」とか「明日はもっと上手になるね!」と次の挑戦へのモチベーションアップの言葉もかけてあげると、成長ス
ピードが早くなります。

 

他にも、鉄棒で前回りに挑戦しては失敗している子どもがいるとします。こちらは、何度やっても上手くいかない子どももいますよね。
そんな時は「毎日たくさん練習して、本当にすごいね」と、努力をする行為自体を褒めてあげると良いですよ。

 

何かを完全に成し遂げなくても、小さな成長や努力した過程を褒めることは、いつでもできます。
ぜひ、子どもはたくさん褒めて育ててあげて下さいね。

 

実践してみよう!

こんな時、どうする?

 

「うまくできない……」と、子どもが靴下が1つは履けたのに、もう1つが上手く履けずにイライラ!

 

NGパターン

 

ママ 「もう、どうせできないんだから、貸しなさい」と面倒になって取り上げちゃう

 

子ども 「もう、返して!」と癇癪を起こす

 

OKパターン

 

ママ 「あら、片方履けたの!? すごいじゃない!」と褒める

 

子ども 「こっち、やって」と照れくさそうに、もう一足をママに渡す

 

全部ではなくても、できたところまでを褒めてあげることで、子どもの自尊心も満たされ、癇癪を起こしにくくなりますよ。

 

夫婦で応用 「ちょっとしたことでも、どんどん褒めてあげましょう」

男の人は、奥さんから「すごい!」とか「さすが!」とか褒められるのが大好き。
色々と粗が見えるかも知れませんが、ちょっとした成長を見つけて「さすがパパ! 上達が早いわね~」と褒めてあげると、気持ちよく色々やってくれるようになるかも知れませんよ。

 

オススメ本

「子宮頸がんワクチン、副反応と闘う少女とその母たち」
(黒川祥子、集英社)

 

政府が勧めた予防接種を打ったがために、激痛、痙攣、記憶障害等々あり得ない程にひどい副反応に苦しむ少女とその家族の日常を描いたノンフィクション。
そんな中でも前に進もうとする少女の強さに胸を打たれる。

 

 

 

(テニテオ 2015年11月号より)

 

テニテオ編集部の許可を得て掲載しています。無断での転載は、固くお断りします。

 

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